医療法人悠星 湘南デンタルケアー インプラントクリニック(湘南デンタルケアーインプラントクリニック 重原聡)

 当院は患者様の幸せと心の回復をテーマとした歯科医院で、今年で開業10周年を迎えます。
 以前父の診療室で一日60〜70人の患者様を診ておりました。なかなか患者様とお話しする時間がとれずに、臨床に追われる日々でした。その中でさらに、移植、矯正、インプラントを中心に様々な新しい医療技術を取り入れてまいりました。その結果必然的に時間がかかる患者様が多くなりました。一日10〜20人の患者さんの希望、夢を聞きながら全人的な視点で、ゆったりと余裕をもった臨床をしたいと願うようになりました。
 そこで1999年1月に、駅前や繁華街ではなく郊外型の診療室を、地元でもあるこの地に開業しました。以来10年患者様の肉体面<1、機能の回復と付加価値としての審美、2、その維持のための予防>、のみならず、精神面<3、食欲回復やコンプレックスからの解放による満足感、つまりQOLの向上、4、その継続>をもフォローするトータルケアーを行って参りました。
 この度、当院で研修を受けて頂くに当たり、この4点に積極的に関わっていただきます。指導医とのマンツーマンの面とチーム医療の面、さらには他院への研修、東海大学医学部付属病院での麻酔科研修も併せまして、以下に具体的に述べて参ります。

○ 医療法人社団悠星 湘南デンタルケアー臨床研修プログラム
研修歯科医は個人的技量に応じて、指導医の許可のもと、研修段階(見学→アシスト→部分診療→独立診療)を実践的遂行し、反復研修を行います。

医療面接:見学→医療面接アシスタント→指導医の基で医療面接の実施→簡単症例の実施。症例ごとに指導医⇔研修歯科医師で検討会実施。
総合診療計画:症例ごとに診療計画に関して、指導医⇔研修歯科医師で検討会実施。
予防・治療基本技術:症例ごとに見学→アシスト→部分診療→独立診療の実践的反復研修の実施。予防処置に関しては衛生士⇔研修歯科医師で指導医許可の許、反復研修に実施
応急処置:指導医⇔研修歯科医師で基本的知識の習得確認後、時間外来院、休日診療、来院の患者の治療やincident・accident発生時にOJT実施。
          Incident and accident report の作製    

  ○必修ユニット
 ・ユニット1:インプラント治療 
   学習目標:インプラント治療に関して基本的な知識・技術を習得する。
   行動目標:① 基本的なインプラント治療の流れを理解する。
        ② インプラント治療の用いられる器具・機材について知識を習得する。 
         不潔の概念を習得し、手術着の着方を習得する。
        ③ 清潔・不潔の概念を習得し、手術着の着方を習得する。
        ④ ライブ手術アシストに必要な技術を習得する。
        ⑤ ライブ手術を通して基本的な知識を習得する
        ⑥ 全身管理が必要な患者のシステム対応策を理解する。
        ⑦ 協力有床病院での他科対診・検査システムを理解する
        ⑧ 全身管理入院インプラント症例システムを理解する。
        ⑨ インプラント上部構造の基本的な設計、流れを理解する。
    研修方法:症例を通して、術前にインプラント手術・患者管理・補綴方法・メンテナンス等ガイダンスを指導医が行う。清潔域・不潔域の概念やインプラントの基本的知識、さらに術衣装着方法が習得された段階で、実際の手術アシストに参加してインプラント手術の基本手技を習得する。補綴期にアバットメント選択や上部構造体について討論形式で研修を行う。
    評価方法:研修態度と学習項目到達度
   ユニット2:矯正治療
    学習目標:矯正治療に関して基本的な知識と技術を習得する
    行動目標:① ブランケット、バンドの装着の仕方を習得する。
         ② 矯正器具の調整と交換の技術を習得する。
    研修方法:個々の症例の矯正の目的と方法のガイダンスを指導医より行う。子供の患者への対応、1〜2年に渡る治療期間の患者と医師との信頼関係、等を見て、実際に器具の調整や取り外しを行う。
    評価方法:研修態度と学習項目到達度 
   ユニット3:麻酔科研修
    学習目標:全身管理と歯科治療について基本的な知識を習得する
    行動目標:① 薬剤の効用と副作用等について知識を習得する
         ② 麻酔科との連携による診療の流れを理解する
         ③ 麻酔前後の患者への対応を習得する 
    研修方法:東海大学医学部付属伊勢原病院麻酔科において指導医の指示のもと、
         全身麻酔の手術を実際に見学、麻酔科医師より研修をうける。
         その後、実際にインプラント手術後の患者の帰宅判定を行う。
         また、オペ記録を担当し、麻酔医とオペレーターとの連携、及び、モ
         ニターの数値と麻酔の量と実際の患者の様子との関係を研修する。
    評価方法:研修態度と学習項目到達度 

     ユニット4:チーム医療
    学習目標:歯科医・衛生士・技工士のチーム医療連携を理解する
    行動目標:① 歯科医・歯科衛生士・技工士の役割分担を再認識する。
         ② 患者・歯科衛生士・技工士とのコミュニケーションスキルを習得する。
    研修方法:歯科衛生士や技工士との活発な意見交換し、チーム医療の重要性を感じてもらう。
    評価方法:研修態度と形成的評価
   ユニット5:院内感染予防
    学習目標:歯科診療を安全に実施するために必要な感染予防の知識・技術・態度を習得する。
    行動目標:① 院内感染対策会議に参加する。
         ② 院内感染対策な必要な最新システム・器具を理解する。
         ③ 医療廃棄物を適切に処理する
         ④ 清潔域・不潔域の概念を理解する。
    研修方法:感染予防の重要性・必要性を指導を受け習得してもらいシステムや器具を実践的に使用して研修する。
    評価方法:学習項目到達度
   ユニット6:自費診療
    学習目標:自費診療を確実・円滑に実施するための知識・態度を習得する。
    行動目標:① 自費患者に対する接遇・態度・マナーを理解する。
         ② 自費診療に必要な材料・技術・システムを理解する。
         ③ 4者会議(患者・技工士・衛生士・歯科医)に参加する
         ④ 口腔内カメラ・デジタル画像器械の使い方を習得する
    研修方法:自費診療のアシストや分担治療に参加して実践的研修を行う
    評価方法:研修態度と形成的評価口腔内カメラ・デジタル画像器械の使い方を習得する
   ユニット7:医院運営   
    学習目標:医院運営が円滑かつ健全に行われる為に必要な知識・態度を習得する。
    行動目標:① 医局会に参加し意見を述べる。
         ② 院内ワークショップに参加し意見を述べる。 
         ③ 院内経営会議に参加し意見を述べる。
         ④ 院内勉強会へ参加」し意見を述べる。
    研修方法:医局会に参加して実際に医院運営に関して意見を述べてもらい研修する。
    評価方法:研修態度と形成的評価

湘南デンタルケアーインプラントクリニック 重原聡